総理大臣の衆議院解散権に関する試案

衆議院の解散権に関する案
1 内閣不信任案が可決したときは、衆議院の解散か内閣の総辞職をおこなう。(現行の制度でいい)
2 衆議院の任期満了が6か月以内になったらいつでも解散できる。
  (期間は3か月以内、または1年以内、9か月以内など検討の余地あり)
3 内閣不信任案は否決されたが、不信任賛成票が3分の1以上(あるいは5分の2以上)あった場合は、3か月以内に解散して有権者に信を問うことができる。


上記以外での解散は解散権の濫用とみなし、解散した総理大臣は解散後4年間、再度総理に就任することができない。


2005年の郵政選挙のように、単一の争点について国民に信を問いたい場合は、衆議院解散総選挙ではなく、国民投票をおこなう。

不毛な戦い

憲法や民主主義的な手続きを無視し続けた第二次以降の安倍政権。


経済や安全保障政策について説得力のある政策提言をおこなえなかったアンチ安倍派の野党。


憲法や民主主義的な手続きを重視する人は、自民党議席が1つでも多く減ることを望んだろうが


憲法や民主主義的な手続きよりも経済や安全保障を重視し、かつ自民党の経済政策、安全保障政策を肯定的に評価していた人は自民党に投票しただろう。


安倍政権が、憲法や民主主義的な手続きを遵守したうえで、やりたい政策を押し出していたのなら、経済政策や安全保障政策に関してもっとましな議論が国会でもメディア上でも(もしかしたらネット上でも?。それは無理か?)繰り広げられたかもしれない。


安倍政権が憲法や民主主義的な手続きを軽視しすぎたために、アンチ安倍派は安倍批判、アベ叩きのみを繰り返し、


一方、安倍シンパは、安倍政権が憲法や民主主義的な手続きを軽視していることはスルーしながら(もしかしたら彼らの頭のなかでは、安倍政権は憲法や民主主義的な手続きを充分に尊重していると映っているのか?。まさか。)、野党が政策論議をおこなわない(おこなえない?)とアンチ安倍派を逆に非難する。


野党が多くの国民に対して説得力のある魅力的な政策提言ができなければ、安倍晋三自民党憲法や民主主義的な手続きを無視しても選挙で大勝するという不毛な状況を改善することはできない。

東浩紀の衆議院選挙「積極的棄権」運動に関連して


現時点では、こうした運動に対しては批判や非難のほうが多いかもしれない。
ただ、投票率が20%以下に落ち込むという状況になれば、効果があったとして評価されるようになるかもしれない。(逆にいえば、全有権者のうち、極少数が棄権しただけではなんの効果もないともいえるが。)


投票率が20%以下に落ち込むというような状況になれば、政治家を含め多くの人々が劣化した政治状況をなんとかしなければいけないと真剣に考えるようになるかもしれない。
ただ、そうなったとしても政治家やマスメディアからは、「投票を義務化しろ」とか「投票を棄権した有権者からは罰金を徴収しろ」とか、投票率があがりさえすればいいという劣化した政治状況・言論状況を反映した反応しかおこらないかもしれない。


むしろ、棄権や白紙投票を呼びかけるだけではなく、投票用紙に「該当者(政党)なし」という項目を付け加え、「該当者(政党)なし」の投票数も公表することを制度化すれば、政治家たちも少しは状況を改善することを考えるようになるかもしれない。


もっとも自身の保身のことしか考えない与野党の政治家たちは、こういった提案などは鼻で笑うだけであり、かりに実現させたとしても、投票率をあげようとさらなるポピュリズム的な行動に走るだけかもしれないけれども。



・総理大臣の衆議院解散権問題に関しては下記の記事を。
  http://d.hatena.ne.jp/ono_gene/20141218  総理大臣の衆議院解散権について

  2014年12月に衆議院解散総選挙がおこなわれたさいの記事です。

民進党分裂騒動に関して

前原代表が、民進党を解体し、かつ安倍自民に対抗できる野党勢力を結集させることを一番の目的にしていたのなら、民進党の政治家で小池百合子グループ(希望の党)への移籍を望み、かつ希望の党側が入党を受け入れる政治家は円満に移籍させ、小池百合子グループ(希望の党)との合流を望まない、あるいは希望の党側が入党を受け入れない政治家たちは、民進党に残るか新しい党を立ち上げる。
その上で希望の党民進党(あるいは新たにたちあがった政党)との間で選挙区の調整をおこなう。
それが、希望の党民進党双方にとってwin-winの関係で、かつ安倍政権にもっともダメージをあたえることができただろう。


結局、民進党がガタガタになっただけでなく、「民進党のリベラル排除」問題によって希望の党もイメージダウンをし、さらには希望の党立憲民主党対立候補をたてることによって、野党が分裂し、自民に有利な結果をもたらすだけなのだから、前原氏はつくづく政治センスがない。


まあ、前原氏の一番の目的が民進党内の左派・リベラル派を党から追い出し、かつ叩きつぶすことであったのなら、きわめて合理的な行動だったわけだけれど。


アンチ自民派からしたら、前原誠司自民党に入党してもらい、自民党を内側からぶっ壊してもらいたかったけれども。
もっとも、代表時代に偽メール問題で失脚をし、管政権の外務大臣時代に尖閣問題の対応で民主党政権の信頼をさらに落とした前原氏を再度、代表に選出した民進党の政治家たちとちがい、権力の座に居座り続ける嗅覚だけは人一倍すぐれている自民党の政治家たちは、自分たちの政党をぶっ壊しかねない危険分子の入党などはうけいれないかもしれないけど。


ただし、憲法9条をめぐってあいいれない立場であった政治家たちが分裂したことは、有権者にとっては投票に迷わないですむからよかったかもしれないけれど。


しかし、希望の党が失墜すれば自民の一強体制が継続。
成功しても保守(右派)二大政党制。
二大政党制が実現するのならまだいいが、自民と希望の党、さらにその他の右派・保守勢力が結集して右翼翼賛体制の成立。

アンチ右派・アンチ保守派にとっては、どの結果になっても望ましくないという、1930年代が再来した状況といえる。

今回の解散総選挙に対する1つのスタンス


あと4年間、安倍晋三が総理大臣をやることを支持・期待している人、容認・我慢できる人は自民党に投票。
安倍晋三に一刻もはやく総理をやめてほしい人は、自民・公明以外でもっとも得票をとれそうな党あるいは候補にいれる、というのも1つの選択肢ではある。


小池百合子を中心にした希望の党という新勢力の台頭。
民進党の事実上の解体・分裂という、1か月前には予想もしていなかった事態の出現により
安倍支持派−アンチ安倍派、小池百合子支持派−アンチ小池派を巻き込んで先の読めない混沌とした状況になってきたが、
憲法9条の改正に絶対反対といういわゆる「護憲派」にとっては最悪の展開になるだろう。


安倍自民に対抗するという大義名分のもと、憲法9条の改正を封印していた民進党内の9条改正派が希望の党に合流することによって、数年後、あるいは数か月後には、自民党小池百合子らの希望の党前原誠司のグループ、維新勢力で余裕で国会の3分の2以上の議席は獲得できるだろうから、あとは細かい点では差異のある9条改正派内で合意案・同意案を作成できるか、改正案が発議された場合、国民投票の結果がどうなるかが焦点となる。


ってか公明党はどうするの?
9条の本格改正に方針転換するの?
それとも9条の本格改正には反対しながら自民党選挙協力して、9条改正派が国会で3分の2以上の議席を獲得することに協力するの?


民進党の護憲派に続いて踏み絵(絵踏)を迫られるのは公明党じゃない。